【文庫】時の渚

=========================================

タイトル：時の渚
著者：笹本稜平
出版：文春文庫

=================あらすじ=================

私立探偵業を営む元刑事、茜沢圭。
末期癌に冒された老人から35年前に生き別れた息子を探し出してくれるよう依頼を受ける。

その息子を探すなか、生き別れた息子の義理の両親となった夫婦とその過去、
自分の家族を奪った轢き逃げ事件、その加害者の名前が浮かび上がってくる。

=========================================

ちょっとネタバレですが…読んでいるうちに誰もが途中、考えると思う。
…しかしそれはひっくり返される。

いわゆる本格モノとカテゴライズすると、ちょっとアンフェアな気もするが
幾つかの事件がまさに「絡み合う」サマがなかなか読みごたえあり。

ラストはかなり良かったが…と、言うよりも
更にもう“ひと盛り上がり”あってもおかしくない。

が、そこで終わらせている、その終わり方が最高の読後感につながっている。
と思いました。


他の作品を読んだことがなく、今現在まだ「強いて読みたい！」とは
思ってないのが正直なところですが、この作品はかなり良い。

小説って面白いよなぁ…と改めて思える作品でした。




【時の渚】